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【2024/04/25 08:53 】 |
★おすすめのミステリー小説「写楽 閉じた国の幻」島田 荘司 (著)
面白いミステリー小説、おもしろい傑作ミステリー小説

●このミステリーがすごい(2010年)
     ↓
第2位「写楽 閉じた国の幻」島田 荘司 (著)


わずか十ヶ月間の活躍、突然の消息不明。

写楽を知る同時代の絵師、板元の不可解な沈黙。

錯綜する諸説、乱立する矛盾。

歴史の点と線をつなぎ浮上する謎の言葉「命須照」、見過ごされてきた「日記」、辿りついた古びた墓石。史実と虚構のモザイクが完成する時、美術史上最大の迷宮事件の「真犯人」が姿を現す。


作者は著名な推理作家です。

本書はミステリー形式で,主人公の不幸な浮世絵研究者が東大工学部の女性教授の助けを借りて写楽の正体を追いかける話です。

物語は途中から写楽の浮世絵を出版した蔦屋重三郎が主人公となり,写楽を世に送り出す話と交互に進み出します。
 

読み進めるうちに,作者は写楽の正体について新説を提示することが目的ではなく,なぜ蔦屋重三郎が写楽を世に送り出そうとしたのかを述べたかったのではと考えるようになりました。

表題からも感じられるように,江戸の町には閉塞感が漂っています。

蔦屋重三郎が既得権にあぐらをかく者の代表として歌舞伎役者を揶揄し,既成概念を壊そうと写楽を作り上げます。
 

写楽の絵の本質は,虚飾にまみれた役者にその本当の姿を突きつけるものだと作者は考えているようで,蔦屋重三郎にそのことを語らせます。

確かに,男が女を演じることなど歌舞伎になじみがない人には妙なものです。

名優すなわち老人が皺一つ無く,美男美女に描かれる浮世絵は,虚構のものかもしれません。
 

作者の指摘した写楽の正体はあまりにも突飛でしたが,歌舞伎や浮世絵に関する綿密な資料と時代背景の描写は単なる思いつきとは思えませんでした。

写楽に関する諸説も綿密に解説されております。

後書きを読むと,かなり長い間アイデアをねっていたようです。

 
物語は写楽の正体を主人公が指摘したところで終わりますが,不幸な主人公の今後はどうなるか,女性教授の正体はなど未解決の謎が残されたままでした。

ぜひ,続編を読みたいと思います。




私は日本美術史にうとくて、北斎と歌麿の違いさえもあやふやでしたが、とても楽しく読めました。

序盤の主人公に降りかかる悲惨すぎる境遇に、さすが島田荘司は、こういうのを書くとうまいなあ、と感心しました。

中盤、従来の説を丁寧にふるいにかけ、オリジナルの発想が徐々に塗り固められていく高揚感…あまりにも面白くて一気読みです。

終盤は、江戸時代の人間の、『世を変えよう』という心意気に涙。

最高の、歴史ミステリですよ。



日本美術史上永遠の謎である「写楽は誰なのか?」について、最も説得力のあるかつ魅力的な回答が描かれている。

「ダ・ヴィンチ・コード」にも似たスケール感あるのミステリーだ。

作者の20年にわたる構想と時空を超えた筆の展開力にぐいぐい引き込まれていく。


684頁の大作であるが、一気に読めた。人生の苦悩を背負っている主人公とそれを助ける美貌の大学教授らによって、現代の謎解きが進む。

それを江戸時代で実証するように、蔦屋重三郎などの浮世絵工房の面々がドラマを展開する。

写楽の正体である人物の仮説は、行きつ戻りつしながら証明されていく。


寛政6年5月という鍵になる年代が、種々の資料で特定されていく過程が特に面白い。

古代の化石の年代が放射性炭素年代測定法でデジタルに測定されるようなスピード感がある。

本書によって写楽の謎は解けるが、物語としては未完であり、

続篇を期待せざるを得ない。

お奨めします。




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【2010/12/26 00:39 】 | 2010年傑作ミステリー小説 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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