× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。 翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。 その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。 彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。 これは事故か、殺人か。 湯川が気づいてしまった真相とは―。
読んでいるときは淡々と… でも、本を閉じた後に、静かにジーンと余韻が残るお話でした。 次第に明らかになる2時間ドラマにありがちなドロドロした人間関係も、最後には幻想的な海底と、少年の輝かしい未来…そんな美しいモチーフで洗われて、さわやかな読後感。 夏休みに読みたかった。 物理的なトリックは弱くて、あまりそれ自体の推理の醍醐味はないし、フーダニットも対象が実質1人、もう終盤はお涙頂戴にまっしぐらなんだけど、相変わらずの湯川先生の科学者語り、警察官たちの様々な視点、人生イロイロ、定番の要素はバランスよく盛り込まれていて退屈しませんでした。 しかし、湯川先生、めちゃめちゃ人間臭くなりましたね。 これはこれで魅力的だし、まさに彼の言うところの「成長」なんじゃないかなーと思います。
子ども嫌いのガリレオ博士湯川と少年との、「化学反応」が面白い。 こういう話が好きです。 ミステリーとかいう前に、こういう設定の話というところが、理系もいいのだなと心から思わされる。 哀しみと切ない希望が一緒に詰まっている。
東野ワールドを満喫させる傑作ミステリー!
●「真夏の方程式」東野圭吾 (著) (アマゾン)
PR |
| ホーム |
|