面白いミステリー小説、おもしろい傑作ミステリー小説。
●このミステリーがすごい(2010年)
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第1位「悪の教典」貴志 祐介 (著)
とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか──
ピカレスクの輝きを秘めた戦慄のサイコ・ホラー。
●2010年度「このミステリーがすごい!」第1位
●「週刊文春ミステリーベスト10」第1位
●第1回山田風太郎賞
学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。
ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。
イケメンで語学堪能。格闘技を含むスポーツもでき頭脳は明晰。こんなハスミンが人を殺しまくる。
なぜ彼はクラスを支配しようとしたのか、全くわからない。
けど下巻後半の暴走状態にハスミンを何故か応援していた。
うまく逃げられますように、みんなが死にますようにって(笑)。
こんな私は大藪春彦のファンだったりする。
この下巻の後半部分はデビュー作の「黒い家」のクライマックスを彷彿とさせる。
主人公への共感を得る人がほとんどいないだろうから、かなり賛否両論が出るだろうなって思った。
個人的には花丸なんだが。
貴志祐介さんの新刊です。
表紙の黄色に黒いカラスのイラストが何とも不気味で 読む前から嫌な感じがしました。
そしてその通り、読み進みに連れて、その嫌な感じはどんどん膨れ上がって行きましたが、 先が気になって本を閉じれない、つまりどんどん物語に嵌って行ってしまいました。
主人公の蓮実(はすみ)は今まで読んだ本の中でもトップと言って良いほど 邪悪で冷酷極まりない人間(人と言えるのかすら疑問ですが)
それ程までではないけれど、この本の中には嫌な教師、自己中心的な高校生等、嫌な人間が勢揃いしています。
けれど、そこにはきちんと「正義」を貫こうとする人もいて救われます。
6章434ページの長編ですが、文字の大きさ、会話の多さ、 そして展開の速さで飽きる事無く一気に読めます。
下巻への期待が高まる仕上がりになっています。
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